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平成野球 30年の30人 を読む

図書館にあったので、読んでみました。この人の本は第1回WBC優勝以来、結構読んでます。

この本では、平成元年の中畑清から、平成30年の大谷翔平まで、一人ひとり(たまに”チーム”だったり複数年にまたがったりするけれども)のインタビューを基にして当時掲載された記事を抜き出して、(多分)そのまま書かれている。桑田が長かったり、ヤクルト伊藤だったり、色々な人の(当時の)話が読めるのは大変に面白かった。が、例えば野茂のインタビューが全然出てこなかったり、新庄がいなかったり(まぁ、この二人は色々特殊か…)、そういえば古田がいなかったな。谷繁はいたけれど。

というよりも、平成の30年、日本のプロ野球は”激動”だったのではないだろうか。’89年頃は、スポーツ中継と言えば野球、というより巨人戦、か相撲、あとはマラソンくらいで、今日は野球でマンガはやらないか…くらいだった感覚だったのに、今では…リーグ優勝のシーンさえ生中継されなくなってしまった(まぁCSができて意味が薄くなったこともあるのかもしれない)。じゃあ、変わりにサッカーの中継が増えたのかというとそんなこともなく、地上波のスポーツ中継は”日本代表”の中継のみになってしまった。まずサッカー、卓球とか、柔道とか、水泳とか…野球はそのために代表活動を作ってしまった。野球と言えばそれまでは秋に何年おきにしか来ないMLBに日本人が行き、タイトルとったりワールドシリーズ取ったりして、選手のプランの中にMLB行きが普通に出来上がり、そして大谷に至ってはMLBでもやっていなかったことをやろうとしている。

そのなかで、2004年(ちょうど平成の真ん中だ!)にプロ野球は球団消滅、1リーグ化断念からの新球団設立という大きな波があった。独立リーグも少しずつ立ち位置を確保し始めている。この本ではその辺の言及がほとんどなかったのが残念。育成上がりの選手とか、独立リーグ上がりの選手とか、近鉄の選手(中村ノリは出てるんだけど、2001年でその後の事は書いてないんだよ!)のインタビューがあれば、もっと良かったかもしれない。

“日本代表”に地上波を譲ったクラブチームの中継は、BSからCSに行き、今はネットに行くかどうかの瀬戸際(プレミアリーグもDAZNに行ってJSPORTSから無くなったのには驚いた!)。30年前は、父親が会社の伝手で年に1回ナゴヤ球場の3塁側内野席のチケットをもらってくるものだった球場観戦 ((巨人戦は結局一度もなかった!)) は、サッカーとアーティストのライブのスケジュールを考えてチケットサイトで自分でに行くイベントになり、メガホンもって騒いでたのはレプリカユニを着てみんなでコールを合わせる…と、試合を見るスタイルはこの30年でだいぶ変わったように思えるけど、30年たっても球種が分からない僕は、勝った負けたで大騒ぎし続けるのでしょう。30年後には1回くらい優勝してね(日本一とは言わない。50年必要だから)

平成野球 30年の30人

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