ネットで出版されることを聞き、あ、欲しい、と思った本、ダメもとで図書館に未所蔵予約してみたら通りました。読み始めたら1日で読みました。かなり読みやすいです。
第13回アメリカ横断ウルトラクイズ、と、その優勝者である長戸氏がどうやってそこに辿り着いたか、を丁寧に書いた本。「第13回ウルトラクイズ」というキーワードに引っかかる人なら必読だと思います。
ハイ、僕も「ウルトラ」大好きです。今回の本でチェックポイントを結構丁寧に書いていますが、「トマト戦争」も「わたしがママよ」も「コンボイクイズ」も、何なら優勝商品のBTTFも、なんか覚えてる!あの頃は中学生で木曜日は塾だったんじゃないのか俺。でも結構TV観たいからって塾さぼってたしな…ファミリー劇場の再放送で観直したからなのか。中学の同級生が「クイズは創造力」の本を持っててちょっと見せてもらってすげぇ、って思った事も覚えている。 田舎の中学校にまでそんな影響があったのだから、きっと全国的に凄かったんだろうな。
そのままの勢いで「高校生クイズ」は2年生と3年生の時に出場してとっとと負けて帰ってきて、 ((確か2年生が1問目でアウト、3年生の時も早々に負けたけど敗者復活があるとだらだら残った記憶がある)) 大学生の時にあった「今世紀最後」の時はパスポートが取れてなくて、なんとか取って ((そのころは一人暮らしで住所が実家のままだったので取るの大変だった)) 応募したモノの、落選ハガキが来たことを覚えています。
クイズをすることに興味を覚えた長戸少年が、TV番組で同志を見つけ、大学前後で社会人サークルに入り、大学では各地でクイズ研究会が作られ始めた頃に初期メンバーとして加入し、そして「勝つために」競技クイズとして他の大学のクイズ研究会も巻き込んでどんどん強くなって行き、最終的にウルトラクイズで優勝する…のだけど、TV番組的にはクイズ研究会という一位的なキャラクタだけではなく色々な出自の参加者がいる状態でクイズ番組を作りたく、それがウルトラクイズの中止の一つの原因になる、という皮肉…第13回はクイズ研究会のみだったが、そのメンバーのキャラクタが立っていた、という結構奇跡的な回だったから準決勝の通せんぼクイズが傑作になったのだろう…
あとは「クイズ」とは言えどTV番組なのだから、長戸氏本人が「これをやれば受ける」とか、「ここは挑戦者はこうした方が良い」という事を考えながら動いているけど、実際にTVを作っている制作の方は、その情報を貰いながら更にその上を行く事をやっている、というメタな展開もなかなか面白い。
ウルトラクイズは復活できないか?という話はあるけれども、まぁあれだけお金と規模がかかって、かつ出演者が一般人という事で取れ高が期待できないようなハイリスクなものに対して、誰か投資できるのか、と考えるとやっぱり可能性は低いんでしょうな。案外、abemaくらいがやってしまうかもしれませんが。
あと、古本になりますが「QUIZ Japan」のVol.1の内容が異様に濃くて好きです
コメント