『「ウルトラQ」の誕生』からなぜか図書館に入り続けるので読んでるこのシリーズ、ウルトラマンAの本も図書館に入ったので、早速借りてきました
と、言えど、実は昭和のウルトラシリーズでは一番見た事が無いシリーズかも知れない。小学生の頃はウルトラマンレオとウルトラマンタロウが土曜日の午前中にやっていて観てた記憶あるし、ウルトラQ~帰ってきたウルトラマンまでは中学校時代、BS2で夕方月曜~金曜で帯でやってたので結構観てた記憶がある。ウルトラマンエースもBS2で放送された気がするのだがあまり見ていない…ファミリー劇場で放送されたときに録画はしたんだけど。ただ、OPは結構好きで口ずさんだりしている。
で、本の話。このシリーズは、特撮本でよくある、関係者のインタビューによる当時の状況説明ではなく、完成/途中段階の脚本、関係者の日記などの文書を時系列で再整理して、今まで知られていなかった事実を洗い出していく…というのが今までの本。ただ、この本は今までのシリーズよりインタビューの比率が大きく、文書からの確認はあまりない。まあ当事者に筆者が(過去も含め)直接インタビューできたことが大きいのだろう…
で、本題。ウルトラマンエースと言えば、「超獣」だったり「男女で変身」だったり「ヤプール」だったり、色々な新機軸が導入されていた…のだが、いざ始めてみると主人公が二人いるなら二人分の物語を語らせなければいけなかったり、超獣が出現するにはヤプールがなぜ出そうとしたかの理由付けが必要だったり(単純に自然現象で云々という訳にはいかない)、と30分で話すには尺が足りない。結局最初にメインライターとなっていた市川氏はそのコンセプト変更について行けず離れていき、別の脚本家がクールを経ることにメインの立場を変えていって、最初のキリスト教の考えが入っていたストーリーはアニマズム得意な人に脚本家が変わることで消えていき…と、結構な消化不良感。なるほどタイトルに「葛藤」と着くわけだ。
で、そんなに迷走していたのになぜか視聴率が安定して次回作(ウルトラマンタロウ)が制作されるのも面白い、結局、新しいコンセプトとして入れた一つ、ウルトラ兄弟が思った以上に受けて、商品が売れたんだろうなぁ…という推測が成り立つ。この辺、もう少し踏み込んでもらった方が良かった気がする(初期の視聴率急落後の回復に、裏番組の変更等があったのか否か、というところが確認したかった)。
ちなみに個人的に気になってた、「ウルトラA」「ウルトラマンA」になった原因(商標)が記載されていたのが微妙にうれしかった。ところで、次はあるのかな…
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